シミが出来る原因って一体なんなの?
皮膚の中で作られる、メラニンという色素は聞いたことがあると思いますが、そのメラニンが色素沈着を起こしたものが、いわゆる「シミ」といわれています。
天気のいい日に、外で紫外線をいっぱい浴びると、「ケラチノサイト」という角化細胞が、「メラノサイト」という色素細胞にメラニンを作るように指示を出すんです。
ちなみに、ケラチノサイトが表皮の上の部分で、メラノサイトが表皮の最も下部、基底層というところにあります。
ですから、ケラチノサイトが指示を出すことで、基底層から表層へメラニンが送られてきて、紫外線から細胞をまもるんですね。
正常なはたらきであれば、ターンオーバーでメラニンは排出されるんですが、ストレスや紫外線などのダメージでメラニンが皮膚にとどまってしまうと、色素沈着を起こしてしまいます。
これが、シミができあがる要因となっているんです。
出来てしまったシミを消すには、どうすればいいの?
できてしまったシミに対処するには、美白化粧品を使う、クリニックに通う、ピーリング剤を使う、といったやり方が考えられます。一つ一つ見ていきましょう。
1、クリニックに通う
クリニックで処方される外用剤は、シミを薄くすることや、取ることを目的として作られています。クリニックで処方される外用剤のハイドロキノンやレチノイン酸は、肌のターンオーバーを高める効果を持ちます。
肌のターンオーバーが高まることで、皮膚にとどまっているメラニンを押し上げ、排出させることができます。
また、クリニックではレーザーやパルスライトを使ったシミ治療を行うこともできます。
2、ピーリング
ピーリングというのは、古い角質をはがして、肌のターンオーバーを正常に整えるというもの。
自宅で行う場合は、石鹸、化粧品などピーリング専用のものが市販されているので、そちらを使用することになります。
クリニックで行う場合、レーザーや特殊なお薬を使うなど、自宅ではできないレベルのピーリングを行うことができます。
3、市販の美白化粧品を使う
一番お手軽でやりやすい対処法だと思いますが、美白化粧品のおもな目的は、日焼けによるシミ・そばかすの予防です。
目的がシミを消すためのものではないので、上記2つとは考え方が違いますね。
消せないシミもあるって本当!?治療方法はある?
一言でシミといっても、実はシミには様々な種類があります。その中には、なかなか消すことが出来ないシミもあるんです。
【シミの種類】
炎症後色素沈着
光線性花弁状色素班
老人性色素班
脂漏性角化症
ADM
肝斑
老人性色素班が、いわゆる一般的な紫外線でできるシミです。老人性、と聞くと、なんかドキッとしちゃいますね^^;
この中で、ADM(後天性真皮メラノサイトーシス、両側性遅発性大田母斑)はセルフケアでは消せないといわれています。
後天性真皮メラノサイトーシスというのは、普通のシミよりも皮膚の深い層でできる色素沈着のことで、両側性遅発性大田母斑というのは、必ず左右対称でできる特徴的なシミのことです。
この二つは、セルフケアでは消せませんが、レーザー治療であれば治療も可能です。
シミが出来ると、まずはセルフケアから始める人が大半だと思いますが、自分でいろいろやってみてもシミが消えないなら、対策方法を変える必要があります。
例えば、美白用の化粧品をいろいろ変えるだけではなく、ピーリングを導入してみたり、思い切ってクリニックに行ってみたり、ということですね。
ニキビの跡が消えない・・・。消す方法はある?
ニキビって、いろんな原因でできやすいですが、治ったと思っても跡が残ってしまうことがありますよね。
これは、ニキビが出来てしまうと、その部分に炎症が起きています。この時に間違ったケアをしてしまうと、炎症部分が色素沈着をおこし、炎症性色素沈着というシミになってしまうんです。
ニキビ跡の治療方法は、ピーリング用の洗顔料を使うか、ビタミンCを含む化粧品、サプリの服用といった方法があります。
クリニックにいけば、症状に合わせて導入する薬剤を変えて治療してくれますよ。
ニキビ跡は正しい対処や治療を行えば、消すことができます。消せないということはないので、安心してください。
完治しにくいシミもある?
シミは発生する原因から対処法までさまざまな種類がありますが、その中には完治しにくいといわれるシミもあります。
その一つが、肝斑(かんぱん)と呼ばれるシミ。肝斑とは、頬骨のあたりに左右対称に出来るシミで、ピンポイントではなく、広がったシミになるのが特徴的です。
30代~40代にかけてなりやすいといわれ、ピル(経口避妊薬)を飲んでる人や妊婦さんに多く見られることから、女性ホルモンが影響しているシミ、といわれています。
肝斑は発症すると、他のシミと合併している場合も多く、治療するのが難しいといわれます。
また、シミの種類を自分で判別するのはむずかしいため、自分で間違った対処法を続けていると、症状がひどくなってしまう可能性があります。
自分でできる最低限の対処法としては、紫外線の対策をすること、ストレスをためないこと、といったことが大事になります。
紫外線は、肝斑の症状を悪化させたり、治った後に再発させる要因になるといわれています。特に、日焼けしにくい色白の女性は、メラニン量が少ないのでシミになりやすく、悪化しやすい傾向にあります。
しっかり日焼け止め対策をこころがけ、予防をしていきましょう。
また、女性ホルモンはストレスでバランスをくずしやすいため、生活習慣を見直す、ストレス発散できるものを見つけるなど、自分なりの改善策を立てていく必要があります。