ダイエット始めたんだけど、何時間ぐらい運動すればいいんだろう?朝と夜、運動するならどっちのほうが効果があるの・・・?
ダイエットは始めたんだけど、どうせやるなら効率的に痩せたい、というのは誰もが思うところだと思います。
そこで今回は、ダイエットと運動と時間について、専門書籍を調査しながら、私なりの見解も少し書いてみました。
もし気になる記事がありましたら、参考にしてもらえるとさいわいです^^
ダイエットで効果をだすために、どれぐらいの時間運動すればいいの?

ダイエットするためには、どれぐらいの時間運動すればいいのか、これは誰でも気になるところだと思います。
「有酸素運動は20分以上やらないと効果がない」「ジョギングは5km以上走らないと無意味」など、いろいろな情報がネットでは溢れかえっています。
確かに以前は、有酸素運動は20分しないと、脂肪が燃えないためやる意味がない、といわれていました。
運動を始めてからすぐ消費されていくのが糖質で、20分を超えると脂肪が消費されていくということから、20分以上説が広まっていったんですね。
しかし、今では研究の結果、20分以内の有酸素運動でも、やった分だけ効果があることがわかっています。

結局の所、ダイエット効果を効率よく出すための運動時間、というものはありません。毎日ちょっとずつ続けてもよし、決めた時間にまとめてやるもよし、ということですね。
とはいえ、どの程度運動すれば良いのか、指標のようなものが欲しいところですね。
メッツ(METs)とは

メッツ(METs)ってご存知でしょうか? ジムに通っている人は、ランニングマシンやエアロバイクに表示されていることもあるので、ご存知の方もいるかも。
メッツっていうのは、運動強度の単位を表すもので、安静時のメッツは1になります。これを基準にして、何倍のエネルギーを消費するかで活動強度を示したのがメッツですね。
身体活動のメッツ表については、国立健康・栄養研究所の「改訂版 身体活動のメッツ(METs)表」(PDF)に詳しく記載されています。
メッツ表を使っての消費カロリー計算方法ですが、計算式がありますので、こちらで当てはめて計算してみてください。
例えば、体重50キロの女性が30分間散歩【歩行(散歩)時速4.5km程度:3.5メッツ】した場合の消費カロリーは、
1.05×3.5×0.5×50=91.875kcal
ここから、安静状態のカロリー1メッツ分を引いた値が正確な値になります。
散歩30分時の1メッツ=1.05×1×0.5×50=26.25
91.875ー26.25=65.625(kcal)
体重50キロの女性が30分の散歩で消費されるカロリーは、65.625kcalということですね。

ですよね^^; パッと見でわかる表もあるので、こちらを参考に運動してみるのもいいと思います。各スポーツの大体の目安も書いてありますね。

厚生労働省 エクササイズガイド2006(PDF)
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/07/dl/s0719-3c.pdf
こちらの厚生労働省エクササイズガイドでは、メッツの他にもステージごとの目標達成のためのアドバイスなど、かなりためになる内容が書かれています。ぜひ一度目を通してみてください。
まとめさせてもらうと、何時間運動すれば効率がいいかとかそういうことはなくて、運動量と時間や体重(重量)で、やったぶんだけ痩せる、ということなんですね。
ダイエットで運動する時間帯、効果的なのは朝?夜?

ダイエットでジョギングやウォーキングなどの運動をしようと考えているときって、朝にやったほうがいいのか、それとも夜にやったほうがいいのか、効果的な時間帯が気になるところですよね。
特にお仕事のある方は、日中は会社勤めでなかなか運動するのも難しいでしょうから、必然的に朝に運動するか、夜に運動するか、という話になるかと思います。
その前に、全然時間が作れなくて、運動なんかする暇ない、という人も多いかもしれませんね^^;
なかなか時間を作るのが難しい、という社会人は、やはり自分で時間を作る努力をしないと、運動もままなりません。
ちょっとジャンルは違いますが、会社員が時間を作るための時間術について面白い記事があったので、ご紹介しておきます。
>>副業アフィリエイトで作業する時間がない人向け!簡単時間術!
それはさておき、肝心の運動をする時間帯ですが、結論からいうと、私が一番オススメする時間帯は夕方です。朝でも夜でもありませんね^^;
ネットでダイエットに効果的な時間帯を検索すると、朝の運動をオススメするサイトが結構あるようです。
朝の運動が良いと言われる根拠って?
朝の運動が良いというのは、まったく間違いではないですし、筑波大学からは「朝食前の運動が24時間の脂質酸化量に及ぼす影響」という研究論文が発表されています。
これはどういった研究かというと、朝食前、昼食後、夕食後の3パターンで60分間運動した時の、エネルギー消費や糖質酸化などの状態を調べた研究です。
こちらの研究結果では、朝食前の運動が最も脂肪酸の酸化が良い、という結果も出ているんですね。
ただ、この研究は試験期間が1日だけという短いものですから、長期間の臨床データもほしいところですね。
夕方の運動も効率が良い?
朝の運動が良いという研究の一方で、早稲田大学では「朝や夕の最大酸素摂取量および脂質・糖質酸化量の比較」という研究結果が発表されています。
こちらでは、10人の若い男性を対象に、朝と夕方に分けて60分間の運動をさせた時の状態を調査したしています。
その結果、夕方の運動後に測定した値が、朝よりも成長ホルモンの分泌が多く、遊離脂肪酸が増加していることが分かりました。
遊離脂肪酸ていうのは、体脂肪が分解されて血液中に放出された脂肪酸のことですから、夕方の運動のほうが脂肪酸の酸化が良い、という研究結果になります。
同じく早稲田大学の違う研究結果では、早稲田大学に在籍する10名の20代男性に朝と夕方の運動負荷試験を実施したところ、朝試行と夕方試行の間に有意差は認 められない、という結果が出ています。
参照:早稲田大学「朝と夕方の一過性運動が脂質代謝に及ぼす影響」(PDF)
http://www.waseda.jp/sports/supoka/research/sotsuron2011/1K08A200.pdf
こうしてみても、いかに効率よく運動して痩せるか、という結論はいまだに出ていないということですね。

運動する時間によるメリットとデメリット

朝の運動と夜の運動、どちらが効率良く痩せられるのか、という結論は出ていませんが、それぞれにメリットとデメリットはあります。
まず、朝に運動した場合。こちらのメリットは、上述の通り朝食前の運動は脂肪燃焼しやすい、という面の他に、体内時計を整える働きがあります。
体内時計が狂い始めると、うつ病や気分の不安定化といった症状が高い確率であらわれやすいことが分かっています。
体内時計を整えるために有効なのが、「光」「運動」「食事」です。朝の光を浴びたり、食事をよく咀嚼したり、軽く運動したりすることは、セロトニンの活性化を促します。
セロトニンの分泌が悪化すると、うつ病になります。体内時計を整えて、セロトニンの分泌を促進させる、朝の運動はメンタル的にもメリットがあると言えます。
一方でデメリットとして、朝食をとらずに運動をするのは、低血糖症を招くリスクも存在します。
糖尿病などで無ければ、一時的な低血糖症として深刻な症状にはなりませんが、日常的に集中力がなくなったり、怒りやすくなったりします。
また、高齢者に限らず中高年においても、朝の時間帯に急激な負荷を体にかけるのは、心血管系に悪影響があり非常にリスキーといえます。
朝の運動のメリット
・体内時計を整える
・朝食前は脂肪を燃焼させやすい
朝の運動のデメリット
・低血糖症のリスク
・朝弱い人は挫折しやすい

夜に運動するメリットは、上述の通り夕方の運動は脂肪が燃焼しやすい、という点のほか、ストレスを発散できるというメリットがあります。
運動はストレスをリセットしたり、精神を安定させるのに効果が高いといわれ、適切な運動は抗うつ剤に匹敵するとも言われています。
これは、運動をすることで交感神経が刺激され、脳が活性化するからなんですが、1日の仕事で溜まりまくったストレスを、運動で発散できるのはかなりのメリットですね。
いっぽうでデメリットとしては、脳が活性化するため、睡眠に悪影響を及ぼす可能性があるということです。
最近はジムでも24時間営業の店舗もありますが、一生懸命運動しても睡眠の質が低下するのは、健康の面でもあまり良くありません。
今は睡眠に関する本がベストセラーになるなど、学術的にも睡眠の大切さを訴える論文が多くなっています。
ということで、私個人の一番のオススメは夕方に運動すること。筋肉をトレーニングで鍛えたい人にも、夕方のトレーニングはオススメです。
体内時計のリズムとして、体の機能は昼間から夕方にかけて上がっていきいます。なので、トレーニングの効果が出やすいのも夕方なんですね。
体温が上がらず筋肉の動きがいまいちな朝より、夕方のほうが筋肉が鍛えやすいといえます。
ということで、夕方がやはりオススメなんですが、社会人はどうしても運動する時間が限られてくるので、夜しか運動できない人も多いでしょう。
夜に運動する時の注意点は1つ、寝る前3時間以内は運動をしない、ということです。ですから、帰宅後にすぐ運動を始めて、寝る3時間前からはリラックスしていけば、睡眠の質が下がることはありません。
睡眠の質が低下するということは、体内時計が夜型になりやすい、というデメリットもあります。
夜型になってしまうと、太りやすい、記憶力の低下、自律神経・ホルモンバランスの乱れ、肌の老化が早まる…。
といった、ダイエットを目指す女性には受け入れられない状態が盛りだくさんです。

夜に運動するなら、ジョギングなどの交感神経を刺激するものではなく、ヨガなどのリラックス効果があるものがいいでしょう。
書籍名:神・時間術
著者:樺沢紫苑
出版:大和書房
夜の運動のメリット
・ストレス解消
・脂肪を燃焼させやすい
夜の運動のデメリット
・睡眠の質が低下
・体内時計が夜型になりやすい
自分に合った運動、時間を見つけよう!

私が個人的にやりやすくて効果があったのは、仕事終わりの帰宅後すぐにジョギング、寝る前には完全にリラックスした状態になっていること。これが一番良かったですね。
また、私は夜にブログを書いているんですが、以前は仕事の疲れやストレスでなかなか記事が書けないことがありました。
でも、あえて疲れたところを運動することで、頭がスッキリして集中力が増し、記事が書けないということが無くなったし、翌日疲れが残ることもありませんでした。
ただ、これは個人的な見解で、人それぞれの生活サイクルによって、変わってくる部分だと思います。
一番良くないのは、効率を求めるあまり行動しないことです。

こういう人は、100%失敗するタイプですね(笑) 運動効率の研究は様々なところで行われていますが、最終的な結論はまだ出ていません。
朝の運動にも、夜の運動にもそれぞれメリットやデメリットがありますし、最適な運動強度や頻度にも個人差があるでしょう。
最後に
運動時間による効率だけでなく、ジョギングやウォーキングには正しいフォームを学ぶことも必要ですし、ジムでダンベルを使うようなトレーニングでも正しい知識が必要です。
身体活動量の多い人は、総死亡、虚血性心疾患、高血圧、糖尿病、肥満、骨粗鬆症、結腸がんなどの罹患率や死亡率が低く、
運動が、メンタルヘルスや生活の質の改善に効果があるという見解が厚生労働省からも出されています。
ぜひ自分に合ったやり方を見つけて、健康的なダイエットを目指してくださいね!
